2007.06.13 Wed
私的な痕跡
二〇〇七年 三月三十日。





MOTアニュアル2007 「等身大の約束」 東京都現代美術館
千葉奈穂子や秋山さやかやしばたゆりといった、個人の人生や日常をテーマとした作品が気になった。
千葉奈穂子の作品は、彼女の故郷の伝統技術である成島和紙に、日光写真の一種であるサイアノタイプという方法で、故郷である東北の衰えゆく農村の風景を青く焼き付けている。
粗い粒子の写真が、ノスタルジックな雰囲気を醸し出している。
半透明の布にプロジェクターで、深川の江戸時代の古地図と現代の地図が交互に映し出されている。作者は東京都現代美術館の地元である深川で作品製作のためにしばらく生活し、歩いたルートがさまざまな色の糸で縫い付けてられている。
秋山さやかの「あるく 私の生活基本形 ―深川 2006年8月4日〜」(2007)だ。
作者の日常の空間的拡がりと、江戸から現代への時間の流れが重なって面白い。
しばたゆりの「Material Colors」シリーズは、作者個人と関係の深いもの、日常の中で接した物を粉末にして、それで絵具を作り、その粉末の元々の姿を描いた作品だ。
それは、子供の頃に親に買って貰ったぬいぐるみだったり、どこかの猟師を訪ねたときに見た猪や鹿の毛皮や角だったり、かつて自らが描いた日本画を削って粉末にしてその絵の絵を描いたり、さまざまだ。
まさに作者自身と人生の痕跡であり、記録だと思った。
全神経を集中して自らの思考や感覚を目の前の作品に凝縮していくのとは違う、作品と個人の日常が互いに侵食し合っているような感じは何なのか。
美術の概念の拡張なのか、それとも他に表現する事がないだけなのか。




帰り道、家まで歩きながら、何をどう感じるべきなのか考えた。
考えながら、気感が身体の部分部分に織り込まれていく感覚を得た。
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千葉奈穂子や秋山さやかやしばたゆりといった、個人の人生や日常をテーマとした作品が気になった。
千葉奈穂子の作品は、彼女の故郷の伝統技術である成島和紙に、日光写真の一種であるサイアノタイプという方法で、故郷である東北の衰えゆく農村の風景を青く焼き付けている。
粗い粒子の写真が、ノスタルジックな雰囲気を醸し出している。
半透明の布にプロジェクターで、深川の江戸時代の古地図と現代の地図が交互に映し出されている。作者は東京都現代美術館の地元である深川で作品製作のためにしばらく生活し、歩いたルートがさまざまな色の糸で縫い付けてられている。
秋山さやかの「あるく 私の生活基本形 ―深川 2006年8月4日〜」(2007)だ。
作者の日常の空間的拡がりと、江戸から現代への時間の流れが重なって面白い。
しばたゆりの「Material Colors」シリーズは、作者個人と関係の深いもの、日常の中で接した物を粉末にして、それで絵具を作り、その粉末の元々の姿を描いた作品だ。
それは、子供の頃に親に買って貰ったぬいぐるみだったり、どこかの猟師を訪ねたときに見た猪や鹿の毛皮や角だったり、かつて自らが描いた日本画を削って粉末にしてその絵の絵を描いたり、さまざまだ。
まさに作者自身と人生の痕跡であり、記録だと思った。
全神経を集中して自らの思考や感覚を目の前の作品に凝縮していくのとは違う、作品と個人の日常が互いに侵食し合っているような感じは何なのか。
美術の概念の拡張なのか、それとも他に表現する事がないだけなのか。




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|美術館・博物館 | 03:12 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

